山の中にある静かな家
外壁は木のよろい張り。内部は、ぬり壁をベースとした自然素材の家。静かで心落ち着ける山の中、鳥のさえずりで目覚め、美味しいコーヒーをデッキで飲みながら読書する。不便さも面白い…。そんな、山暮らしを愉しむべく環境の中、建っています。
【Mountain Villa 記録】
山の面積は、43,068.79坪(約四万三千坪)。仮に、田んぼが一つ300坪だと計算してみると、田んぼ約143個分。まぁ、とても広い。広大です!その中で、通路と建物が建つ面積を、今回建てる建物の敷地とした(1245.12㎡)。野生の動物たちの足跡もある計画地。建物の計画にあたり、管轄地の役所にて確認した結果、隣地開発、工事届、景観条例届などが必要ということで、また、広大な敷地の中で、建物が敷地のどの位置に建つのかを確定するため、GPS測量が必要となった。と同時に、電気、電柱引込ルート、水関係の問題も重要あるため、電力会社、設備、井戸ボーリング会社との打合せ調査も初期段階より動き始めた。大筋のプランも決まり計画地に縄を張って確認。計画地の進入路の方向性も大筋見えてきた。建物と進入路を、紐と石灰石で形どり、幾度となく変化していた進入路の計画に、ついに、着地点。車が小さくみえるほど、進入口がとても長い。工事は、進入口をつくることから始めることとなる。プラン一部変更および仕様決め。外壁は、木。横貼。鎧(よろい貼)。素地仕上げ。塗装なし。内部天井、針葉樹合板仕上げ。内部壁、珪藻土塗り。お施主さまDIY。床、レッドパイン塗装なしなどを…を、仮決定。さらに、模型を使い検討。地鎮祭。建物の配置確認も終え、工事開始。工事が始まると、日々の変化が楽しい。遣り方が出て、重機による掘削工事、鉄筋配筋、コンクリート打設と、毎回、家ができる流れがダイナミック感があって、面白い。お施主さまは、いつもより多めの写真撮影。
最初のDIYは、木材の色塗り。外壁に貼る木材が現場到着。色がついているように見えるが、これで、透明色。この原液を専用のうすめ液で混ぜ合わせ、お施主さまによるDIY作業開始。ただ、ひたすら塗る。小口(狭い部分)を塗ると、平たい(広い部分)に、塗料の垂れが発生したりして難しかった。そして、内部の壁は、すべて、珪藻土ぬり壁DIY。ビスの穴埋め、ボードとのボードとのジョイントを埋めるパテ作業、材料を練って、壁にぬる作業までの一連のぬり壁作業DIYを実施。多くの方と壁ぬりDIYを行ったのも楽しい思い出。
1階の床の高さ、GL+770mm。通常の住宅よりも高く設定しています。
外壁:竪ハゼ葺き(ガルバリウム鋼板) 外壁:よろい張り120×20、ガルバ既製品 壁:ぬり壁 軒天:屋根下地のまま(野地板) 床:レッドパインフローリングt30
区域の指定:都市計画区域外
用途地域:無
防火地域:無
構造階数:木造平屋建て
建築面積:145.30㎡(43.95坪)
延床面積:90.25㎡(27.30坪)
場所:宮崎県
設計:Design studio SO. 施工:株式会社そう